6月23日 如水会館にて 第240回理事会、第54回定時総会が開催されました
1. 概要
2024年の飲料用アルミ缶の国内需要量は前年比99.7%の約209億缶と推定されますが、11年連続で200億缶の大台は維持されました。ここ数年アルコール飲食店需要が回復したものの、一昨年増税となったビール類の新ジャンルが大きく落ち込み、結果として業界紙推定で97%の前年割れとなった模様です。ビール類の缶需要は。家飲みの減少や缶化率の高い新ジャンルの不振により前年比96.7%となりましたが、RTD缶は酒税改定で価格優位性が維持されたために前年比105.0%と堅調に推移したとされており、当協会のアルコール向け缶数ベースの推定では99.7%となりました。一方、容器入り清涼飲料の国内生産量は、人流回復と夏場の好天により果実、コーヒー、MW等が好調で101.4%となりましたが、アルミ缶需要はボトル缶が101.0%と健闘したものの、SOT缶が96.0%と大きく落ち込み、缶数ベースでは97.8%で着地したと推定します。
2024年度のリサイクル率は、前年の97.8%をさらに更新し99.8%となりました。この要因として、先ず分母となる国内消費重量が1.8千トン微減しましたが、これに伴いUBCの発生も減少したために国内再生利用重量は8.6千トン減少しました。一方、貿易統計によるUBCの輸出量は、依然として韓国向けが増加傾向にあり、またタイ向けが一昨年は落ち着いていたものの昨年は増加に転じ、全体としては81千トン*になりました。その結果、分子となる国内再生利用重量と海外輸出重量を合計した再生利用重量は5.3千トンの増加となりました。従って分子が増加し分母が微減したために、リサイクル率は前年度比+2.3ポイントの99.8%となりました。また、CAN to CAN(水平リサイクル)率は昨年度より1.9ポイント上昇し75.7%となりました。これも分子である缶材向け重量が1.7千トン減少した一方で分母となる国内再生利用重量が大きく減少した結果です。
UBCは輸出先の国々においてもアルミ缶に再生されているものと推察しており、広い意味での資源循環としては問題無いと考えられます。しかし、海外輸出量が増加し国内再生利用重量が減少しているということは、貴重な資源であるUBCの国内資源循環が十分に出来ていないことを示しています。今後は、当協会内外の関係者とも協力し、国内資源循環の向上に向けた活動をさらに活性化する必要があります。
2024年はSOT缶で缶底のリフォームにより缶底耐圧強度を向上させた軽量間の量産が進み、前年よりも平均缶重量がさらに0.07gも軽くなりリデュース率も7.2%へと上昇し、2025年目標である6.0%以上は4年連続で達成されました。現在もビール缶等で軽量化は進められており、引き続き関係者が一丸となって取り組まれ、更に高みを目指すことを期待しています。
*:貿易統計値(組成率未反映)
2. 基本方針
1)アルミ缶リサイクルの推進を円滑に進めます
(1)アルミ缶回収ルートの整備・支援を通じて、リサイクル活動の活性化に取り組みます
(2)広報・啓発活動を行います
(3)調査・情報提供活動を行います
(4)CO2排出削減と国内資源循環の強化を図るため、CAN to CAN率の向上に取り組みます
2)3R推進団体連絡会の一員として積極的に3R活動に取り組みます
< 目標 >
1)安定的にリサイクル率92.0%以上を維持します
2)2025年までに2004年比で6.0%以上の軽量化を目指します
3)アルミ缶回収協力者推薦数は、学校・一般とも前年度以上を目指します3. 2025年度 事業活動計画の内容
【1】アルミ缶リサイクルの推進を円滑に進めます
(1)アルミ缶回収ルートの整備・支援
事業者責任としてアルミ缶回収率を上げるために関係者との連携、協働の推進を引き続き行います。
①資源としてのアルミ缶の理解度を向上します。
・アルミニウムの素材としての良さを理解してもらい、リサイクルへの気運を高めるための活動を行います。
②当協会プレゼンス向上を目的に官庁や関連団体への訪問・支援、自治体、消費者団体との交流を積極的に
行います。
・3R推進団体連絡会の活動等を通じ、官庁や自治体と定期的な会合や広報活動を行い、理解度向上を図ります。
・リデュース・リユース・リサイクル推進協議会主催の「3R推進功労者等表彰」の候補者推薦を行います。
③アルミ缶回収協力者表彰制度の認知度を向上します。
・「アルミ缶回収協力者表彰制度」の認知度向上のため、学校、自治体、回収拠点等への表彰制度PRを継続します。
・回収協力者の中で特に顕著な貢献をした団体にアルミ缶プレス機や回収ボックスを寄贈します。
・都道府県別の登録回収拠点の中身を見直し、アルミ缶回収協力者表彰への推薦が出易い環境を整備します。(2)広報・啓発活動の推進
アルミ缶及び回収活動への理解を深めてもらうための広報・啓発活動を行い、情報のアップデートに努めます。
①若年層への環境教育としての広報・啓発活動
・環境教育への協力、支援として小・中学校向けにパンフレット/小冊子、DVD、ポスター等の配布、再生地金
サンプル等の教材を貸し出します。
・旅行会社等に当協会活動をPRし、中学生の修学旅行時等の来協学習の申し込みが来易い環境を整備します。
・小・中学校への出前教育を積極的に実施します。
②自治体・消費者への広報・啓発活動
・自治体や各消費者団体主催の展示会、自治体講演会への参加、各種書籍・雑誌への寄稿等を行います。
・エコプロ2025が開催される場合には参加します。
・タブのみ回収の防止活動については引き続き正確な情報提供を行います。(歴史的な経緯と怪我の危険性)
・ホームページにてタイムリーな情報提供を行うと共に、協会やアルミ缶回収活動のPRを行います。
③マスコミ関係者や支援団体への広報・啓発活動
・定期的に報道発表を実施する。(6月:アルミ缶需要予測、 単年度事業計画とリサイクル率、リデュース率他)
・リサイクル施設の研修見学会を実施します。(10月)
・広報紙「リサイクルニュース」(4回/年)を発行、配布します。
①若年層への環境教育としての広報・啓発活動
・環境教育への協力、支援として小・中学校向けにパンフレット/小冊子、DVD、ポスター等の配布、再生地金
サンプル等の教材を貸し出します。
・旅行会社等に当協会活動をPRし、中学生の修学旅行時等の来協学習の申し込みが来易い環境を整備します。
・小・中学校への出前教育を積極的に実施します。
②自治体・消費者への広報・啓発活動
・自治体や各消費者団体主催の展示会、自治体講演会への参加、各種書籍・雑誌への寄稿等を行います。
・エコプロ2025が開催される場合には参加します。
・タブのみ回収の防止活動については引き続き正確な情報提供を行います。(歴史的な経緯と怪我の危険性)
・ホームページにてタイムリーな情報提供を行うと共に、協会やアルミ缶回収活動のPRを行います。
③マスコミ関係者や支援団体への広報・啓発活動
・定期的に報道発表を実施する。(6月:アルミ缶需要予測、 単年度事業計画とリサイクル率、リデュース率他)
・リサイクル施設の研修見学会を実施します。(10月)
・広報紙「リサイクルニュース」(4回/年)を発行、配布します。
(3)調査・情報提供活動の推進
・2025年度の「アルミ缶リサイクル率」(「CAN to CAN率」含む)、2025年度「アルミ缶リデュース率」、
・2025年度の「アルミ缶リサイクル率」(「CAN to CAN率」含む)、2025年度「アルミ缶リデュース率」、
2024年度の「アルミ缶再生利用フロー」を調査・公表します。
・日本アルミニウム協会等と連携しタイムリーな調査分析・情報発信に努めます。
・日本アルミニウム協会等と連携しタイムリーな調査分析・情報発信に努めます。
・アルミ缶輸出入数量、及び世界のリサイクル率について、データ精度の向上に努めます。
(4)当協会企画委員会、ワーキンググループ(WG)活動の推進
・当協会が当面する課題や対応を企画委員会と各WGで対応していきます。特にリサイクルフロー調査WG、
3R推進WG、広報WGでは、リサイクル率向上のための施策、自主行動計画のフォローアップ、効率的・
効果的な広報活動の推進に取り組みます。
【2】 3R推進団体連絡会メンバーとしての活動
「自主行動計画2025」に取り組みます。
(1)事業者自ら実践する3R推進計画の推進
・リデュース率とリサイクル率の目標達成に向けて取り組みます。
(2)普及・啓発活動の推進
・3R推進フォーラム、3R交流セミナー意見交換会(3都市予定)等により市民、行政との意思疎通を図ります。
・市民リーダー育成のための支援、エコプロ展示会への参加、リサイクル冊子の作成・配布等を行います。
(3)今後の中長期活動計画における活動
・自主行動計画2025に沿って、事業活動に参画します。
2025年度目標 | 2023年度 | 2024年度 | 対前年増減 | |
リサイクル率 | 92.0%以上 | 97.5% | 99.8% | +2.3P |
リデュース率 | 6.0%以上 | 6.8% | 7.2% | +0.4P |
16.00g以下 | 15.86g | 15.79g | ▲0.07g |
2)アルミ缶回収表彰 (優秀賞件数)
2022年度 | 2023年度 | 2024年度 | 2025年度目標 | |
小・中学校 | 41件 | 43件 | 42件 | 45件 |
一般 | 62件 | 65件 | 65件 | 67件 |